フランス:パリの旧市街 マレ地区のカダイフスイーツ

【パリの旧市街 マレ地区のカダイフスイーツ】

文化都市パリの中でも感度の高いエリアとして名高いマレ地区(3区と4区)は、伝統的なエリアです。
イスラエルで人気のファラフェル(ヒヨコマメから作ったコロッケのような中東の食べ物)の美味しい有名店やブーランジェリー(パン屋)など食については様々な文化がミックスされています。
そんな情緒溢れるマレ地区に、フランスとレバント(シリア、レバノン、ヨルダン、イスラエルを含む地域)を融合したスイーツ店が昨年オープンしたとの話題を聞き、今回足を運んでみました。

【メゾン・アレフ(Maison Aleph)】


レバントとは、シリア、レバノン、ヨルダン、イスラエルを含む地域を指しますが、メゾン・アレフ(Maison Aleph)のオーナーはシリア出身の元金融トレーダーとのことです。
非常に甘い蜂蜜たっぷりのネットリとした食感、ナッツをふんだんに使用し、独特の香りオレンジフラワーウォーターの香りが特徴のアラブ菓子は、マレ地区を中心にパリでも至る所で購入出来、アラブ系レストランでも必ず食後のデザートとして提供されます。パリっ子はこぞって大好きだそうですが、日本人には甘すぎて苦手な多い方が多いような気がします。
そんな伝統的な甘さの”いわゆるアラブのお菓子”ではなく、メゾン・アレフのお菓子はとても上品な甘さでヘルシーに仕上げられたものです。

カダイフという、極細いアラブの生地をベースに、油分と甘みをできるだけ控えたヘルシーなスイーツは上部には様々なフレーバーの軽いクリームがトッピングされ、幾つでも食べることが出来てしまう味わいに感激しました。
オーナーは不在でしたが、店員さんにひとつひとつのフレイバーを丁寧にご説明頂きました。

右から時計回りにざくろとチョコレート・バニラとピスタチオ・薔薇と羊乳のクリーム。それぞれ約2ユーロ。

その他のメニューには、ローズウォーターや羊乳のソフトクリームなどもあり、人気だそうです。

海外のリサーチでは主に新しい業態をチェックすることが多いですが、メゾン・アレフのように、2つの伝統的な文化を融合し生まれた魅力的な業態が、世界のどこかで次々に誕生し、注目を集めています。
シリア出身でパリ育ちのオーナーだからこそ、生まれた新しい味わい。このオーナーの育った背景がなければ生まれなかったスイーツは、オーナーの人生そのもの、幼い頃、アレッポで食べたお菓子の記憶を辿り、シリアのお菓子屋さんに修行にいかれたそうです。
このように、美味しくて可愛いだけでない、ストーリーのあるプロダクツがスイーツの世界でも注目され人気となっています。
シリア、アレッポの現状は心痛みますが、こういった形で文化が継承され、多くの方に食文化を知ってもらうきっかけになり、新しい価値を生み出しているメゾン・アレフさん、故きを温ね新しきを知る、という言葉が商品開発のヒントになりそうです。

メゾン・アレフ(Maison Aleph)
20 Rue de la Verrerie, 75004 Paris,
09 83 03 42 02

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一般社団法人ジャパンフードクリエイティブ協会
理事 赤沼香織
株式会社Paysanneではクリエイティブ開発チーム統括し、レシピ・写真・スタイリングの開発を推進。世界の隅々まで食を探求し、その国独自のレシピ・食材活用を習得している。
ル・コルドン・ブルー(Le Cordon Bleu) グランドディプロマ(Grand Diplôme)