お米は保管方法で味が変わる!納品量・荷姿から保管を意識する。

さて、無事にお店で使用するお米が決まりましたら、次のステップとして納品量及び荷姿を相談することになります。
【納品量について】
まず納品量ですが、米屋や業者の立場からすれば1回の配達量は多ければ多いほどありがたいです。
その反面、飲食店さんはバックヤードの広さに限りがあるので、配達は適量を適切なタイミング(小ロットで小まめに)で配送してもらいたいという相反する部分があります。
配送オペーレーション上、米屋や業者は自分たちの要望だけを押しつけがちですが、飲食店さんの事情をどこまで汲んでくれるのかも、お付き合いする際の判断材料の一つになります。
ただ1回に配達する量が少なければ少ないほど、小分けの数が多ければ多いほど、米屋や業者の作業は増えますので、価格に跳ね返ることが想定されます
もちろん中には無償(価格に含んでいる)で行っている米屋や業者もいますが、小分けにすれば時間もかかりますし袋の代金もかかりますので、金銭的な負担があることはご認識頂ければと思います。

【荷姿について】
荷姿についてはよくよく確認をしてもらいたい部分です。
同じ10kgでも10kgで1pcの場合もあれば5kg×2pcの場合もあります。
また1回で炊飯する量が1升(10合・1.5kg)や3升(4.5kg)といった単位であれば、1.5kgずつの小分けや4.5kgずつの小分けにしてもらうという方法もあります。また、そういった小分けにした場合でもビニール袋のまま持ってくるのではなく、30kgの紙袋に入れてもらえるかどうかもお米屋さんにご相談してみて下さい。(後述しますが、保管を考えるとビニール袋よりも紙袋の方が優れているのです。)

それでは次のステップとして店内の保管方法を確認しましょうことになります。

【保管方法について】

実際に米屋や業者に運んでもらったお米ですが、どういった荷姿であるかどうかは別としてたちまち問題になるのが保管場所です。お米の保管の場所については適する場所・適さない場所があるので、よくよく確認していきましょう。

【お米の保管に適さない場所】
お米は生鮮食品ですから、あまりに気温が高い場所はNGです。
例えば夏の暑い盛りに外の倉庫に置くケースを見たことがありますが、お米の品質を損なうだけではなく、虫がわく可能性もあります。特に玄米の場合は、白米よりも虫のわく可能性が非常に高いので、より細心な注意が必要です
また水がかかるようなところも避けて下さい。

【よくある保管方法の落とし穴!ビニール袋での保管は危険① 水が入ってカビる可能性あり】
「お米はビニール袋に入っているから大丈夫だろう」と思っている方が多いと思いますが、ここに落とし穴があります。米のビニール袋には空気穴が存在していることをご存知ですか?この空気穴はお米を平積みした時に空気が抜けて平らになる目的で存在しています。この空気穴から水が入り、カビが発生してしまうことがあります

【よくある保管方法の落とし穴!ビニール袋での保管は危険②においがつきやすい】
お米はそもそもにおいが付きやすい性質があります。
ここまで来たら想像できるかと思いますが、ビニール袋に穴があいていることから袋のままの保管ではにおいが付きやすいのです。
・倉庫の中のカビ臭いような場所
・においの強い食材の近く
・洗剤の近く
こういった点には気を付けなければなりません。

【最適な保管方法とは?】
白米は精米した瞬間から酸化が始ります。そのため如何に空気に触れさせないかが大事です。
また玄米も白米も、まだ呼吸をしています。呼吸をするとそれだけエネルギーを使いますので味が落ちてしまいます。ポイントはいかにお米を酸素に触れさせ無いようにするか?です。
この点からも空気穴の空いているお米のビニール袋に入れて保管するのはNGです。
また低温が望ましいです。

【理想の保管方法】
空気が入らないようにタッパーやジップロックなどに入れて冷蔵庫に入れることです。
業務用の冷蔵庫は大きいので持ってきた米袋のまま入れている場合も散見されますが、前述したように米屋が持ってくるお米のビニール袋は穴が開いています。冷蔵庫の中は乾燥していますので、そのまま入れると米粒が割れてしまい、結果、炊きあがりがベチャベチャになります。

【セットで確認:精米年月日】
納品されたお米の精米年月日を気にするようにしましょう。精米年月日が配達された日より2週間前以内であれば大きな問題ありません。
(最近は精米技術も発達しておりますので精米年月日が2週間を多少過ぎていてもそれほど極端な品質の劣化はありません)
精米したてのお米が美味しいことは間違いありませんし、また、なるべく精米したてのお米をお客様にお届けしようという米屋や業者の姿勢が問われますので、精米年月日を確認することは飲食店さんにとって大事なアクションです。

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【講師の紹介】
一般社団法人ジャパンフードクリエイティブ協会
お米スペシャリスト 小池 理雄(こいけ ただお)
1971年東京・原宿生まれ。渋谷区神宮前育ち。小学校時代から家業である小池精米店の手伝いをしながら育つ。
明治大学卒業後、出版社に入社し編集者として勤務。その後、社会保険労務士の資格を取得し、人事制度コンサルティングファームに入社。
2006年、小池精米店を継ぐ。それまでの社会経験を生かし、新しいお米屋さんのあり方を常に模索している。渋谷・原宿地域で唯一の「五ツ星お米マイスター」