前回、ネット上には驚くほど間違った和食のスタイリング画像が溢れている、というお話をチラッとさせて頂きました。
ご参考:和食スタイリング講座の連載をスタートします。
箸の位置や魚の盛り付けなど、和食の基本に外れたスタイリング画像をうっかりアップし、思わぬところで恥をかくケースもしばしば耳にしますし、これが著名人ですと炎上騒ぎにもなり兼ねない時代です。今日は特にご質問を頂く、魚の盛り付け方を中心にお話させて頂きます。

まずは基本を確認しましょう。

和食の盛り付けでは、お祝い事は必ず左側に頭を置きます。
”左上位、左優位”が基本ですね。

よって、魚の頭の位置は左側になります。

更に、〝海腹川背”という言葉が示すように、
海魚の場合は、腹が手前
川魚の場合は、背が手前
になります。

川魚は何故逆さまなのか?その理由として「上流へ登る姿を表現している」とされていますが、現在では、鮎をはじめほとんどが海魚と同様の盛り付けをしているのが現実です。
実際、日本人は右利き文化なので、その方が食べやすかったりといった事情もあるのですが、腹が手前の海魚の盛り付け方の方が見た目にしっくりくるといった理由から、川魚もそれに寄せていった流れがあるようで、スタンダードや常識もどんどん変化しています。

しかしながら〝海腹川背”が和食本来の姿。
今では和食店でも海魚、川魚共に海腹の盛り方になっていますが、昔ながらの伝統を守る老舗や料亭にいけば、川魚は、川背の盛り付けで提供されています。

では、切り身や開きの場合はどうでしょうか。

こちらは海魚も川魚も共通です。

切り身の場合は基本的に皮表、背が左側、腹が右側にきます。
開きの場合は身表になります。

ただ、海魚は身表、川魚は皮表という説もあり、例えば鯖の塩焼きは身表が正解という料理人さんもおります。
また三枚おろしの場合、上身と下身がありますので、下身の場合には皮表で盛ると頭が右になってしまいますね!?

ここが皆様の迷う一番のポイントです。
画像検索しても皮表、身表のどっちも出てくるから判断しかねる状況になります。

次回は、その謎と解決方法をスッキリ解明させて頂きます。

その前に、是非この画像をご覧ください。

こちらの写真は協会の近くにあるイオンのお魚コーナーでの一コマです。
スーパーでは上身、下身それぞれがパックになって販売されています。
あなたが焼き魚を調理して撮影する場合、どのパックを購入しますか?

実はその時点からスタイリングが始まっているのです。
正解は次回お楽しみに。

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